Japanese
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薬剤
整形外科領域に於ける「セデス注」の使用経験
Experimental use of"Sedes"in the orthopedic surgery
渡辺 昭一
1
,
佐藤 時雄
1
1福島医大整形外科
pp.705-708
発行日 1958年7月20日
Published Date 1958/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202217
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手術後の疼痛は手術の種類によつても異なるが全く認められない場合から極めて激甚な場合まで種々の段階がある.何れにしても疼痛を訴える場合,多くは一過性で,翌日には消失している事が多いので,術直後の疼痛を和らげ当夜熟睡せしめることが出来れば鎮痛の目的を達することが多い.術後の疼痛は患者の肉体的,精神的の安静を妨げショックを増強し,食慾を減退させ,睡眠を妨げ不必要な筋收縮を起させ,局部的安静のためにも好ましくなく,ひいては術後の全身的,局所的治癒機転を阻害することになる.又脊椎カリエス,腰痛症,根性坐骨神経痛,脊髄腫瘍,特発性脱疽等でも屡々激甚な疼痛に悩まされ,殊に夜間痛が患者を苦しめ睡眠を障碍し,食慾を低下せしめ,患者の全身状態にも好ましくない影響を与える.疼痛のために反射性筋收縮が起り,筋收縮は疼痛を増強させこゝにCirculus vitiosusを生じてますます疼痛が高度となることは整形外科的疾患では屡々経験する所である.
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