Japanese
English
症例
胃壁蜂窩織炎の一治験例
A case report of phlegmonous inflammation of Stomach Wall
小塚 虎治郞
1,2
,
小川 勝士
3
Torajiro KOZUKA
1,2
,
Katsuo OGAWA
3
1岡山大学医学部津田外科教室
2矢掛病院
3岡山大学医学部病理学教室
1The Department of Surgery, Okayama University Medical School
2Yakage Hospital
3The Department of Pathology Okayama University Medical sohool
pp.41-44
発行日 1958年1月20日
Published Date 1958/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202113
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胃壁蜂窩織炎は剖検例でHugemin氏は7,000例に2例,Sundberg氏は11,372例に5例と報告している程稀な疾患である.Fritz Konig氏が慢性限局性胃壁蜂窩織炎の胃切除をおこない治癒せしめから,ようやく外科的に処置されるようになり,最近では急性瀰漫性のものにも根治手術を施行し,その治験例も散見されるにいたつたが,剔出標本の病理学的検索の報告はまだ微々たるものである.
著者等は最近胃潰瘍穿孔による胃周囲膿瘍形成と診断した1症例が開腹したところ胃穿孔,膿瘍共に認められず,胃壁の著明な肥厚を認め,胃切除を行つて組織学的に胃壁蜂窩織炎であることが判明したので以下にその知見を報告したい.
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