Japanese
English
特集 消化管感染症のすべて2025
Ⅱ.胃
(A)細菌感染症
胃蜂窩織炎
Phlegmonous gastritis
二ノ宮 壮広
1
,
半田 修
1
,
塩見 逹志
2
,
梅垣 英次
3
,
塩谷 昭子
1
Takehiro NINOMIYA
1
,
Osamu HANDA
1
,
Tatsushi SHIOMI
2
,
Eiji UMEGAKI
3
,
Akiko SHIOTANI
1
1川崎医科大学附属病院消化器内科
2川崎医科大学附属病院病理学
3川崎医科大学附属病院総合内科学2
キーワード:
胃蜂窩織炎
,
胃壁内膿瘍
,
スキルス胃癌
Keyword:
胃蜂窩織炎
,
胃壁内膿瘍
,
スキルス胃癌
pp.91-93
発行日 2025年12月24日
Published Date 2025/12/24
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000002355
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疾患の概要
胃蜂窩織炎は胃壁への細菌感染により生じる粘膜下層を中心とした全層性の非特異的化膿性疾患である。比較的稀な疾患ではあるが,急速に進行し胃全体に広がると致命的となるため早期診断が重要である。成因として,原発性(胃粘膜の損傷部より菌が直接侵入するもの),続発性(他臓器の炎症が波及したもの),特発性(原因が特定できないもの)に分類される1)。自覚症状は心窩部痛が一般的であり,その他にも発熱,嘔気,嘔吐,吐血などの症状を発症する。リスク因子としては,免疫不全,糖尿病,胃潰瘍,胃癌,アルコール多飲,酸分泌抑制薬による胃液のpH上昇の他,生検やEMR,ESDなどの内視鏡処置後に発症した症例も報告されているが2, 3),約50%の割合で危険因子がない健常者にも発症しているとの報告もある。臨床経過からは急性型,亜急性型,慢性型に分類され,急性型が約60%を占めるとされている。急性型の症状は上腹部激痛,悪心,嘔吐,悪寒を伴う発熱などであり,慢性型では上腹部不快感,食欲不振などである。亜急性型は慢性型の急性増悪例,もしくは中等度の症状が持続的にみられるケースである。

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