Japanese
English
症例
食道胃重複癌の一手術例—食道癌手術術式に関する若干の考察
A case of doppelt cancer (stomack and Esophagus), Including Some Consideration on the Operationsmethode of Esophoguscancer
山口 逸郎
1
,
星 正夫
1,2
,
阿保 七三郞
3
Itsuro YAMAGUCHI
1
1東北大学医学部桂外科教室
2東北大学医学部(桂外科)
3東北大学大学院
1Department of Surgery, Tohoku University, Faculty of Medicine
pp.693-696
発行日 1956年10月20日
Published Date 1956/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201864
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原発性多発性悪性腫瘍に関しては,久しく以前より報告を見るが,近時癌の多中心性発生と云う事とからんで次第に注目を浴びるに至り,それに伴い,その頻度も可成り高いものと考えられる様になつて来たが,剖見例に於ても食道癌と他の悪性腫瘍との合併例の頻度は尚極めて低いのが現況である.我々は食道癌及び幽門癌の合併せる一例を経験し,之れに対し中部以下食道切除及び胃全剔出を施行,Roux Y.による食道空腸吻合を行つて治癒せしめ得た.食道癌に対する手術は日を追つて安全なものとなりつゝあり,食道胃吻合を行うのが普遍的となつているが,この術式に関しても尚批判なしとはしない.我々はこの症例を報告,その術式の面から若干の検討を加える.
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