Japanese
English
症例
円靱帶水腫の4例について
Four Cases of Hydrocele feminae
根木 明人
1
Akito NEKI
1
1山口赤十字病院
pp.371-372
発行日 1953年7月20日
Published Date 1953/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201271
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円靱帶水腫(Hydrocele feminae s. muliebris)は精系水腫に相当するもので左程重要な疾患ではないが,診断上興味あるものと思う.その発率は比較的稀で私が調査し得たものは表の如く本邦に於ては現在までに僅か9例,外國に於てはHilgenreiner(1933)が100例の集計報告しているのみである.この事が誤診する理由ではないかと考えられる。本邦最初の報告者鈴木等は嵌屯「ヘルニア」として救急手術を行つている.昭和25年7月の雑誌「外科」の小欄に嵌屯ヘルニアとして整復を試みて失敗し更に救急手術を行い術後なお病名決定に迷つているのを発表しているが之は私は多分円靱帶水腫ではないかと思う.私の場合にも第1例は鼡蹊部破症と誤診し,第2例は鼡蹊部破症と併発していたものである.
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