Japanese
English
綜説
外科手術におけるラボナールによる静脈麻醉
Intravenous Generalanaesthesia by Ravonal for Surgical Operations.
鈴木 芳彥
1
,
伊東 嘉久
1
,
野原 豊藏
1
Yoshihiko SUZUKI
1
,
Yoshihisa ITOH
1
,
Toyozo NOHARA
1
1常盤炭鑛湯本病院
pp.307-309
発行日 1953年6月20日
Published Date 1953/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201247
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
概そ我々臨床外科医にとつて,簡單にして安全,然も充分にその目的に適う様な麻醉は常に望んでやまない所である.1932年エビパンナトリウムが合成され,我が邦にも輪入せられたが,あまり実用の域に入らず,僅か第二次世界大戰前後の医藥欠乏の折に,倉庫の一隅に眠つていたのを使用され,一部の人に認められたがまだ一般臨床家の使用には遠かつた.然し,更に1934年アメリカでペントサールソヂウムが発見され,1948年サリタールが発見され,アメリカ医学の輸入と同時に,全身麻醉が眞剣に考えられるに及び,漸く我が邦に於いても使用され始め,東大福田外科教室澁沢氏等の発表があるが,我々は前線外科医として日常の外科手術に,邦製ペントサールソヂウム(ラボナール)に依る静脈注入麻醉を220例に行い,略満足すべき結果を得たので報告する.
Copyright © 1953, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.