Japanese
English
原著
ラボナールの帝王切開への一応用
Application of "Rabonal" for cesarean section
塚本 信一
1
,
中村 正一郎
1
Shinichi Tsukamoto
1
1長野赤十字病院産婦人科
pp.561-564
発行日 1956年8月10日
Published Date 1956/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201404
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緒論
バルビツール酸誘導体は,中枢神経麻痺毒であり,容易に胎盤を通過して,胎児の呼吸作用を抑制するので帝王切開術(以下帝切と略)の際には余り胎児娩出前の使用は行われていない様である。最近,帝切への腰椎麻酔が提唱されて来て,其の応用が高まりつつあるが,技術がそう簡単でない上にショックに対する予防は絶えず考慮しなければいけない。従つて之に対する準備態勢を必要とするわずらわしさがある。
現今一般に胎児に対する麻酔剤の移行を考慮して胎児娩出前は,本来は局所麻酔のみにて行い,且胎児娩出後に全身麻酔を用いる方法が主であり,時には其の変法を行つている。
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