今月の小外科・16
シュラッテル病と脛骨粗面剥離骨折
石原 佑
1,2
Tasuku ISHIHARA
1,2
1東京大學醫學部
2東京警察病院整形外科
1Lecturer for Tokyo Univ.
2Chief. of Orthopedic Dep't, Tokyo Keisatsu Hospital
pp.384-385
発行日 1951年8月20日
Published Date 1951/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200876
- 有料閲覧
- 文献概要
(1)
シュラッテル病と一般に言われている疾患は,X線発見前既にLannelongue(1878)が認め,発育期に於ける脛骨々端線の骨炎としたが,Osgood(米),Schlatter(独)が同時に(1903)X線による所見に基き,外傷による脛骨粗面の剥離として記載したものでOsgood-Schlatter病ともいわれる.
本症は12〜16歳の健康な男子に殊に多く,片側にも両側にも起り,膝下部即ち脛骨粗面部に限局する圧痛と運動時疼痛,局所の軽度の腫脹に始まり,最初は歩行障碍も殆どないが,増惡すると,局所腫脹も増強,歩行障碍即運動時疼痛の増加があり,更に局所熱感浮腫,発赤を見るに至る.而も膝関節自体の運動には殆ど影響がないが,最終屈曲に疼痛を感ずる.
Copyright © 1951, Igaku-Shoin Ltdf. All rights reserved.