Japanese
English
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創傷治癒に関する組織学的研究 —第3報 肉芽組織に於ける血管新生
Histological Studies on the Healing of the Wounds,3rd Report:Histological Mechanism of the Formation of the New Blood Vessels in the Granulation Tissues
日下 邦夫
1,2
Kunio KUSAKA
1,2
1東北大學醫學部解剖學教室
2東北大學醫學部桂外科教室
1Anatomy and Katsura Surgical department of Tohoku Univ.
pp.171-173
発行日 1951年4月20日
Published Date 1951/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200797
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緒論
余1),2)は第1及び第2報に於いて,創傷治癒に際しての肉芽組織り形成,換言すれば創の器質化は血液原假性エオヂン嗜好白血球(以下假エ白血球と略称する)から分化した纖維芽細胞の増殖によつて行われることを実驗したが,本報に於いては前2報で予報した血管新生の機序に就いて詳細に論じ度いと思う.
肉芽組織の血管新生に関しては,Meyer3)に端を発しMarchand4)に到つて完成した既存血管からの芽生説がそれ以前に存在した局所発生説を圧倒して学会の定説となつていることは周知の通りである.然るに最近,本解剖学教室に於いて山崎又び協同研究者11)−17)により血管の局所発生が取上げられ,佐々木18)の研究も略々同一の方向を示しているが,余は創傷肉芽組織に於ける血管新生を中心として,こゝに詳細な檢討を行い度い.
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