最近の外国外科
腹部放線状菌症に對するペニシリン大量療法,他
G. E. Stanford
,
R. O. Barnes
pp.94-97
発行日 1951年2月20日
Published Date 1951/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200774
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スタンフオード及びバーンズの両氏は,腹部放線状菌症は過去に於ては死亡率の高い疾患とされており,人類に来る放線状菌症の18〜22%を占めるのに過ぎないけれども,放線状菌症の死亡率の約50%を占めていることを挙げている.しかし,スルフオンアミド剤及びペニシリンの出現並にその使用と共に,適当の手術及び補助療法を併用して,本疾患の予後は多少改善されるようになつて来た.
著者たちの初めに経驗した腹部放線状菌症例中の2例の経過からは,この腹部放線状菌症は相当大量のペニシリン(毎日80万單位),スルフオンアミド剤,手術及び補助療法でも時としては余り効果が無いことが示された。即ちこの2名の患者はこの樣な治療法を長期間(8カ月間及び9カ月間)受けたが,一時は効果を示めし軽快したが間もなく病気は進行したのであつた.
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