FOCUS
食道癌,胃癌におけるセンチネルノードナビゲーションサージェリー(SNNS)の現況
松田 達雄
1
,
竹内 裕也
1
,
北川 雄光
1
Tatsuo MATSUDA
1
1慶應義塾大学外科(一般・消化器)
pp.579-583
発行日 2014年5月20日
Published Date 2014/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105049
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はじめに
センチネルリンパ節(sentinel node:SN)とは,リンパ流を腫瘍から直接受けるリンパ節のことであり,このSNからリンパ節への転移が生じるという仮説がSN理論である.SN理論が正しければ,SNに転移が認められなければ,その他のリンパ節には転移がないと判断できる.手術の際にSNを同定し,SNの分布,SNの転移の有無により,リンパ節郭清範囲や臓器の切除範囲などの手術戦略を決定する手法をsentinel node navigation surgery (SNNS)という.SNNSは乳癌,メラノーマでは,すでに保険適応とされている.他癌腫においてもSNNSはさかんに研究が行われており,本稿では上部消化管領域(食道癌,胃癌)のSNNSの現況につき概説する.
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