ひとやすみ・90
手術手技の習得
中川 国利
1
1仙台赤十字病院外科
pp.1306
発行日 2012年10月20日
Published Date 2012/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104267
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- 文献概要
日本の外科医は,診断,手術,術後管理,癌化学療法,緩和ケア,さらには麻酔や救急まで,多面的な活動をしている.しかし,外科医本来の仕事は手術である.それでは,手術手技を習得するために,どうしたよいであろうか.
手術手技は,先輩の手術に入って助手をしながら盗み取り,つぎに指導を受けながら自分で手術を行う.最後に後輩と手術を行い,指導することによって完全に習得したといえる.さらに達人になるためには,能力もさることながら,努力する必要がある.私が研修医の頃は,他人と話をしながらでも白衣のボタンで糸結びをしたり,自宅で縫合結紮の練習をしたものである.さらに,腹腔鏡下手術のミラーイメージを克服するため,鏡に向かって黒髪に混じる白髪を抜いたりもした.そして,今でも研修医と糸結びの練習をしている.
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