臨床報告・1
虫垂粘液囊腫による腸重積の1例
田中 夏美
1
,
岩瀬 和裕
1
,
檜垣 淳
1
,
三方 彰喜
1
,
宮崎 実
1
,
上池 渉
1
Natsumi TANAKA
1
1りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科
キーワード:
虫垂粘液囊腫
,
腸重積
,
腹腔鏡補助下回盲部切除術
Keyword:
虫垂粘液囊腫
,
腸重積
,
腹腔鏡補助下回盲部切除術
pp.101-104
発行日 2005年1月20日
Published Date 2005/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100020
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はじめに
腸重積を合併した虫垂粘液囊腫は稀であり,過去,わが国においては51例が報告されているにすぎない1~8).最近の画像診断の進歩によって腸重積の存在診断は容易となりつつあるが,虫垂粘液囊腫の術前診断はいまだ困難であり,開腹時あるいは切除標本の病理組織検査から診断される症例が多い.
今回,腸重積を合併した虫垂粘液囊腫に対し,保存的治療ののちに内視鏡下整復が可能であり,腸重積整復後の画像診断を考慮したうえで低侵襲手術を施行し得た1例を経験したので報告する.
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