特集 できる!縫合・吻合
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
6.肝・胆道
肝門部胆管-空腸吻合
遠藤 格
1
Itaru ENDO
1
1横浜市立大学大学院医学研究科消化器病態外科学
pp.303-307
発行日 2009年10月22日
Published Date 2009/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407102824
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はじめに
中部から上部にかけて存在する胆管癌は,術中迅速診断で断端癌陽性の場合には肝側に向かって追加切除を行う.そのとき,肝門板まで切離することが必要な場合がある1).また,胆管-空腸吻合術後の良性狭窄や,胆囊摘出術後の医原性狭窄でも,再手術にあたっては肝門板での切離が必要とされる.
肝門部胆管は肝門板内を走行しているため,壁は比較的しっかりしており吻合自体はそれほど難しくはないが,周囲の血管との剝離は慎重に行う必要がある.
本稿では,当教室で行っている肝門部胆管-空腸吻合の実際を述べてみたい.
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