特集 クリニカルパスによる外科医療の進歩
第Ⅰ部:クリニカルパス導入の実践
クリニカルパス作成の実例
4.上部消化管
食道癌手術のクリニカルパス
奈良 智之
1
,
小西 敏郎
1
Nara Satoshi
1
1NTT東日本関東病院外科
pp.83-90
発行日 2003年10月22日
Published Date 2003/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101562
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はじめに
食道癌手術は消化器癌手術のなかでも手術侵襲の最も大きな手術の1つである.そのため,食道癌手術にクリニカルパス(以下,パス)を導入することは従来非常に困難と考えられてきた.しかし,パスは質の高い医療を安定して供給し,医療資源を有効に利用するうえで有用な手段であることは間違いない.パスを食道癌手術に導入することで患者の術後経過を安定させ,在院期間を短縮させることができれば,患者,医療者双方に大きなメリットとなる.
本稿では,当院で施行している食道癌手術のパスにおける,その導入に至る経過およびポイント,施行後の成績について解説する.
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