Japanese
English
特集 乳腺疾患を取り巻くガイドラインと最新の知見―最適な診療を目指して
マンモグラフィガイドライン
Japanese guidelines for mammography screening
大内 憲明
1
,
鈴木 昭彦
1
,
石田 孝宣
1
Noriaki OHUCHI
1
1東北大学大学院医学系研究科外科病態学講座腫瘍外科学分野
キーワード:
乳がん検診
,
ガイドライン
,
精度管理
Keyword:
乳がん検診
,
ガイドライン
,
精度管理
pp.289-293
発行日 2006年3月20日
Published Date 2006/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100377
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要旨:わが国では1987年から視触診による乳がん検診が開始されたが,2000年からは50歳以上に対してマンモグラフィを併用すること,さらに2005年からは40歳以上すべての女性にマンモグラフィによる検診を原則とするようガイドラインが改正された.国による乳がん検診が見直された一方で,マンモグラフィという画像診断による新たな検診システムの再構築を迫られたことになる.はじめからマンモグラフィを採用した欧米では,放射線科医が読影するシステムが機能している.しかし,視触診でスタートした日本では,乳がん検診医師は外科医や婦人科医が中心であり,放射線科医はほとんど参加していない.そこで,われわれは教育研修プログラムを策定し,基本講習プログラムによるマンモグラフィ撮影および読影講習会を全国的に展開した.さらに,撮影する施設に対して線量および画質を評価する制度を構築した.現在,これらの成果はNPOマンモグラフィ検診精度管理中央委員会へと引き継がれ,マンモグラフィ検診に関する全国的なサポート体制が整いつつある.研究成果に基づいてガイドラインを改正する一方で,厚生労働省はがん検診の精度管理を具体的に推進させるための検討会を設け,乳がん検診の事業評価項目をまとめた.
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