連載 症候学メモ・50
片側胸鎖乳突筋の軽い麻痺の検出
平山 惠造
1
1千葉大学神経内科
pp.249
発行日 1989年3月1日
Published Date 1989/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406206273
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◆胸鎖乳突筋が一側で障害されているか否か,を判断する必要にせまられることがあるが,軽い麻痺のときはよく見落とされる。その理由は,患者がその麻痺を他の筋で代償して,一見しては解らなくしてしまうからである。
◆筋疾患のように両側性に胸鎖乳突筋のやられるときは,頭を前屈する力を診れば,その筋力の低下や,筋の膨隆の様子(萎縮)によって,その障害を容易に知ることができる。これは軽度の障害であっても,患者を背臥位にして,頭を持ち上げさせれば,簡単にチェックすることができる
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