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あとがき
生田 房弘
1
1新大
pp.1267
発行日 1981年12月1日
Published Date 1981/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204869
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「脳と神経」第33巻12号の総説には,「不随意運動の生化学」と題する原稿を中村重信先生等から戴くことが出来た。
本号はそれと原著10編から成っている。いずれも力作であり,内容は「多彩」である。最近の本誌や,神経学分野の論文を読むにつけ,この多彩さをしみじみと思う。それぞれの分野で無数ともいえる新しい技術・方法が見出され,それらが異なる領域・分野の間に次々とbridgeを架け,hybridを作りながら,生物学的biologi—calな視点で,脳神経の機能や機序を追求しつつあるように思われる。言葉は昔と同じ生化学であり,解剖学であり,病理学であっても,その内容は驚く程の速さで進展しつつあることに,今昔の感さえもってただ目をみはるばかりである。異なる分野における優れた考え方や,技術の発展を率直に学び合うことの素晴らしさを,思い致さずにはおられない。
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