Japanese
English
電子顕微鏡による脳の形態学アトラス5
神経膠細胞
Neuroglia
佐野 豊
1
,
松浦 忠夫
1
,
北村 忠久
2
Yutaka Sano
1
,
Tadao Matsuura
1
,
Tadahisa Kitamura
2
1京都府立医科大学第1解剖学教室
2京都府立医科大学第2病理学教室
1Department of Anatomy I,Kyoto Prefectural Medical School
2Department of Pathology II,Kyoto Prefectural Medical School
pp.458-463
発行日 1978年5月1日
Published Date 1978/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204240
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Rudolf Virchow (1846)は,中枢神経系における間質組織の存在を認め,それを結合物質と解し,神経接合質Nervenkitt,Neuroglia (神経膠)と呼んだ。その後,Fromann (1864)はクロム塩固定の切片をカルミンで染色し,脊髄における神経膠組織の分布を観察,同年Deiters (1864)も希釈したクロム酸処理材料を離解macerationすることによつて神経膠から突起をもつ細胞を単離することに成功した。
グリアの研究には,光学顕微鏡下に選択的に顕現させる手法の確立がとりわけ重要な前提となつた。Golgi渡銀法(1871),Weigert神経膠線維染色法(1895),彼はNeuroglia-Fibrillenの染色と呼んだ,Arzheimerアメーバ様グリア染色法(1910)などの発表に引き続いて,Cajalとその門下によつて創案された一連の渡銀または渡金法(Rio Hortega炭酸銀法,1917,1921;Cajal昇汞金法1924など)の完成によつて,今日のグリアの概念が作られた。
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