--------------------
海外文献抄録—多発性硬化症における炭酸ガスに対する換気反応,他
大友 英一
pp.948-949
発行日 1977年9月1日
Published Date 1977/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406204125
- 有料閲覧
- 文献概要
多発性硬化症の死因は肺炎であることが屡々である。多発性硬化症で感染に対する感受性が増加していることは認められていない。したがつて肺炎の割合の多い理由として局所性の肺の因子の役割が想定される。多発性硬化症の致命的肺炎は吸引性肺炎が大部分であるとされている。これには誤飲が重要な因子であるが中枢性の換気能が減少しており,肺のある部の換気低下が齎される可能性もある。本症における呼吸器性合併症に中枢性因子が役割をなしているか否かを確めるべく,CO2刺激に対する換気反応を検討した。
多発性硬化症が考えられる14例と同じ年齢の神経症状を示さない17例を対照とした。
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.