Japanese
English
アトラス 神経筋疾患の臨床14
筋病変における筋線維構築異常
Structural abnormalities of the muscle fiber in muscle tissure involvements
田辺 等
1
Hitoshi Tanabe
1
1虎の門病院神経科
1Department of Clinical Neurology, Toranamon Hospital
pp.250-255
発行日 1975年3月1日
Published Date 1975/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406203672
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1.筋線維構築異常の意義
1)病因・治療への貢献 神経筋疾患の日常の診療において,筋病変のみに捉われることは,その因果関係や疾患の本質を見失う危険性を含んでおり,このことは既に強調した。しかし病態把握の目的で患者に還元し,総合的に治療・careを考える糸口としての意義・貢献度は高い。生検筋の病態を捉えようとする場合,筋組織内の対象としては,(1)筋線維:①大小関係のパターン,②fiber type,③構築異常(後述):(2)他の筋線維内構造:①末梢神経,②神経筋接合部,③筋紡鍾,④血管,⑥間質などがあげられる。これらの個々の病変については本シリーズで既に各項に記述したが,上記(1)③の筋線維構築異常からの情報は病因的に先天性発育分化障害,代謝異常,欠乏症・感染・中毒などが示唆されることが少なくない。今回はこの点に着目し,総括的に考察した。
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