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連載 電子顕微鏡による脳の形態学アトラス・6
小脳
cerebellum
山田 英智
1
1九州大学医学部解剖学教室
pp.964-973
発行日 1966年10月1日
Published Date 1966/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406202115
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小脳の外表面は多数の小脳回をなし,表層が皮質(灰白質),深層が髄質(白質)で,後者は,小脳の断面で樹状を呈し小脳活樹と称される。皮質は表面に平行に走る3層の層状構成を示し,表面から分子層,神経細胞層,顆粒層とに分ける。
皮質を構成する神経要素の中心は,一層に配列して神経細胞層を構成するPurkinje細胞である。ナシ型の大型神経細胞で深層にむかつてaxonをだし,これが小脳皮質からでる唯一の求心性線維で,小脳核に終る。表面にむかつては,小脳回の直角方向にひろがるきわめてよく発達した樹状突起をだし,これは表面近くまで達している。この突起の走行の途中には多数の棘状の隆起があり(spin),これで後述する顆粒細胞のaxonと連接(synapse)をつくる。
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