Japanese
English
私のカルテから
初老期から精神症状と循環器症状を示しapathetic hyperthyroidismに至った1例
A Case of Hyperthyroidism, Manifesting Psychiatric Symptoms and the State of Apathy
奥田 正英
1
,
大塚 康史
1,2
,
佐藤 順子
1
,
水谷 浩明
1
,
岩田 金治郎
3
Masahide OKUDA
1
,
Yasushi OHTSUKA
1,2
,
Junko SATOH
1
,
Hiroaki MIZUTANI
1
,
Kinjirou IWATA
3
1八事病院
2名古屋市立大学病院第2内科
3老人保健施設しおがま
1Yagoto Hospital
2Department of 2nd Internal Medicine, Nagoya City University School of Medicine
3Shiogama Geriatric Institution
pp.1348-1349
発行日 1997年12月15日
Published Date 1997/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405905108
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- Abstract 文献概要
老年期に身体疾患が合併するとしばしば非定型的な精神症状を示すことが知られている。内分泌疾患でも同様であり,甲状腺機能亢進症ではapathetic hyperthyroidismとして知られる状態を示し,定型的な眼球突出,頻脈などの内分泌症状や神経過敏性などの精神症状を示さず,循環器症状が前景化すると言われている1〜3)。今回我々は,50歳ころから長期間にわたり,一方で妄想や興奮などを伴う躁状態の精神症状を示し,他方で洞機能不全症候群でペースメーカー埋め込み手術を受けるなどの循環器症状を示し,入院時にはapathetic hyperthyroidismを呈した症例を経験したので報告する。
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