「精神医学」への手紙
Letter—炭酸リチウムと皮膚症状,他
吉村 玲児
1
,
寺尾 岳
1
,
安松 信嘉
1
1産業医科大学精神医学教室
pp.562-563
発行日 1991年5月15日
Published Date 1991/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904941
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炭酸リチウム(以下リチウムと略)投与中に皮膚科学的副作用が生じることがあります1,2)。今回私たちは,リチウム投与により皮膚症状の出現および増悪を生じた3症例を経験したので報告します。
〈症例1〉21歳の女性。双極性障害躁状態にてリチウムが投与開始となり,2週間後より顔面,背部の座瘡が増悪しました。リチウム投与量1,200mg/day,血中濃度1.0mEq/lでした。リチウムの減量中止は行わずにイオウカンフルローションを患部に塗布することで座瘡は1カ月で軽快,躁状態はリチウム投与後2カ月で寛解しました。
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