Japanese
English
研究と報告
痴呆または健忘障害を合併したアルコール依存症者の予後調査
A Follow-up Study of Alcoholics with Dementia or Amnestic Disorder
三富 陽子
1
,
松下 幸生
2
,
中根 潤
2
,
町田 順子
1
,
吉本 笑子
1
,
池田 保夫
1
,
樋口 進
2
,
白倉 克之
2
Youko MITOMI
1
,
Sachio MATSUSHITA
2
,
Jun NANANE
2
,
Junko MACHIDA
1
,
Emiko YOSHIMOTO
1
,
Yasuo IKEDA
1
,
Susumu HIGUCHI
2
,
Katsuyuki SHIRAKURA
2
1国立療養所久里浜病院看護部
2国立療養所久里浜病院精神科
1Department of Nursing, National Institute on Alcoholism, Kurihama National Hospital
2Department of Psychiatry, National Institute on Alcoholism, Kurihama National Hospital
キーワード:
Alcoholism
,
Dementia
,
Amnestic disorder
,
Outcome
Keyword:
Alcoholism
,
Dementia
,
Amnestic disorder
,
Outcome
pp.831-837
発行日 1999年8月15日
Published Date 1999/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904819
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- サイト内被引用 Cited by
【抄録】 国立療養所久里浜病院に入院した83例の痴呆または健忘障害を合併したアルコール依存症者の断酒予後について検討した。83例中79例より回答が得られ,8例の死亡が確認されたため,71例を対象として,飲酒状況や健康状態,退院後の入院の有無などについて検討した。飲酒状況に関しては,途中の再飲酒を含めると調査時点で64.8%が断酒していた。予後に影響すると考えられる要因のうち,入院中の外泊回数,退院後の精神科通院の有無などが治療効果に関与する可能性が示唆された。痴呆または健忘障害を合併したアルコール依存症者の断酒予後は,比較的良好であり,このような一群の患者もアルコール依存症医療における治療対象となりうることを示唆した。
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.