Japanese
English
研究と報告
インターフェロンにより遷延する痴呆症状を呈した1症例
A Case of Prolonged Dementia Induced by Interferon Therapy
鹿島 直之
1
,
朝田 隆
1
,
木村 道宏
1
,
宇野 正威
1
,
高橋 清久
1
Naoyuki KASHIMA
1
,
Takashi ASADA
1
,
Michihiro KIMURA
1
,
Masatake UNO
1
,
Kiyohisa TAKAHASHI
1
1国立精神・神経センター武蔵病院精神科
1Department of Psychiatric Medicine, National Center of Neurology and Psychiatry
キーワード:
Interferon
,
Chronic hepatitis C
,
Dementia
,
Parkinsonism
,
SPECT
Keyword:
Interferon
,
Chronic hepatitis C
,
Dementia
,
Parkinsonism
,
SPECT
pp.401-406
発行日 1998年4月15日
Published Date 1998/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904527
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【抄録】C型慢性肝炎に対するインターフェロン(IFN)の投与により,慢性的な記憶障害,見当識障害などの痴呆様状態を呈した1例を報告した。脳代謝改善剤などの投与では症状は改善せず,投与中止後9か月を経た現在も経過は遷延している。現在までにIFNによる精神症状の報告は多くみられ,そのほとんどが投与中止後数か月以内に改善している。IFNの中止後も,精神症状が数か月にわたって遷延した類似の症例と比較し,その特徴を検討した。その結果,神経学的にはパーキンソニズムが多くみられること,比較的高齢であること,投与されたIFNの種類はIFN-αのみであることが指摘された。
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