Japanese
English
研究と報告
クモ膜嚢胞や巨大大槽を認めたパニック障害—4症例の報告
Panic Disorder with Arachnoid Cyst or Mega Cisterna Magna: report of four cases
清田 晃生
1
,
穐吉 條太郎
1
,
山田 久美子
1
,
堤 隆
1
,
五十川 浩一
1
,
郭 忠之
2
Akio KIYOTA
1
,
Jotaro AKIYOSHI
1
,
Kumiko YAMADA
1
,
Takashi TSUTSUMI
1
,
Koichi ISOGAWA
1
,
Tadayuki KAKU
2
1大分医科大学精神神経医学教室
2厚生連鶴見病院脳神経外科
1Department of Neuropsychiatry, Oita Medical University
2Department of Neurosurgery, Koseiren Tsurumi Hospital
キーワード:
Panic disorder
,
Arachnoid cyst
,
Mega cisterna magna
,
MRI
Keyword:
Panic disorder
,
Arachnoid cyst
,
Mega cisterna magna
,
MRI
pp.295-301
発行日 1998年3月15日
Published Date 1998/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904509
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【抄録】パニック障害でクモ膜嚢胞または巨大大槽を伴う各2症例を報告した。これは当科外来パニック患者87名の2.3%に相当した。脳ドック受診者との比較では,巨大大槽は脳ドック受診者より有意に多かった。当科外来の大うつ病,精神分裂病患者との間には有意差はなかった。
クモ膜嚢胞の1例は側頭部に存在し辺縁系や脳幹部を圧排しており,このことが発症に関与している可能性があると考えられた。他の1例は後頭蓋窩に存在し,小脳の軽度圧排を認めた。巨大大槽の1例でも小脳の軽度圧排がみられ,解剖学的観点などから,小脳とパニック障害との関連の有無が今後の問題として考えられた。
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