Japanese
English
研究と報告
外来うつ病患者の希死念慮に関する臨床的検討
A Clinical Analysis on the Suicidal Ideation of Outpatients with Major Depression
和田 健
1,2
,
村尾 純子
1,2
,
日笠 完治
1
,
太田 順一郎
1
,
木下 忍
1
,
吉成 央
1
,
高橋 幸夫
1
,
修多羅 正道
1
,
鈴木 啓嗣
2
,
中島 豊爾
2
,
岡 沢郎
3
Ken WADA
1,2
,
Junko MURAO
1,2
,
Kanji HIKASA
1
,
Junichiro OTA
1
,
Shinobu KINOSHITA
1
,
Hisashi YOSHINARI
1
,
Yukio TAKAHASHI
1
,
Masamichi SHUTARA
1
,
Hiroshi SUZUKI
2
,
Toyoji NAKASHIMA
2
,
Takuro OKA
3
1高見病院
2岡山大学医学部神経精神医学教室
3慈圭病院
1Takami Hospital
2Department of Neuropsychiatry, Okayama University Medical School
3Jikei Hospital
キーワード:
Outpatient
,
Major depression
,
Suicidal ideation
Keyword:
Outpatient
,
Major depression
,
Suicidal ideation
pp.1077-1082
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904416
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【抄録】外来うつ病患者における希死念慮の頻度,強さおよび希死念慮の有無に影響する要因について明らかにする目的で,当院外来を受診した新患のうつ病患者を対象に検討した。DSM-Ⅲ-Rの大うつ病の診断基準を満たす男性25例,女性48例計73例のうち,54.8%に希死念慮を認めた。診察医との間で自殺はしないと約束ができないほどの強い希死念慮,または受診前にすでに自殺企図を認めた患者は,8例11.0%であった。希死念慮を有する割合は,女性群,初発群,誘因を持つ群で高く,誘因の有無が最も強く影響していた。うつ病において初診時に希死念慮を評価する際には,誘因の有無に注意を払うことが重要と考えられた。
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