Japanese
English
研究と報告
思春期における「故意に自分の健康を害する」行動と「消えたい」体験および自殺念慮との関係
Associations of Deliberate Self-harm Behavior with "I Want to Disappear" Experience and Suicidal Ideation in Adolescents
松本 俊彦
1
,
今村 扶美
2
Toshihiko MATSUMOTO
1
,
Fumi IMAMURA
2
1国立精神・神経センター精神保健研究所 自殺予防総合対策センター
2国立精神・神経センター病院
1Center for Suicide Prevention, National Institute of Mental Health, National Center of Neurology and Psychiatry, Kodaira, Japan
2National Center of Neurology and Psychiatry Hospital
キーワード:
Self-injury
,
Deliberate self-harm
,
Suicidal ideation
,
Adolescence
Keyword:
Self-injury
,
Deliberate self-harm
,
Suicidal ideation
,
Adolescence
pp.861-871
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101486
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抄録
ある公立中学校の男女生徒254名を対象として,無記名自記式アンケートを用いて,自傷行為,物質使用,食行動異常,ならびに自殺に関連する思考・行動に関する調査を行い,さまざまな「故意に自分の健康を害する」行動,自殺念慮,ならびに「消えたい」という内的体験との関係について検討を行った。その結果,「消えたい」体験は,自殺念慮や自殺の計画と密接に関連していることが明らかになった。また,「消えたい」および自殺念慮と密接に関連する自傷行為の様式は,自らの身体を殴る,壁を殴る,頭を打ちつける,皮膚を噛むといった,道具を用いない様式が多くみられ,リストカットなどの自らを切る様式との関連は検証されなかった。
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