Japanese
English
研究と報告
1名の非24時間睡眠・覚醒症候群の睡眠・覚醒—リズムの発現様式について
A Mode in the Occurrence of Sleep-wake Cycle in a Case with Non-24-hour Sleep-wake Syndrome
石井 浩喜
1
,
小鳥 居湛
2
,
内村 直尚
1
,
石田 重信
1
,
林田 隆晴
3
,
中沢 洋一
4
Hiroki ISHII
1
,
Tatayu KOTORII
2
,
Naohisa UCHIMURA
1
,
Shigenobu ISHIDA
1
,
Takaharu HAYASHIDA
3
,
Yoichi NAKAZAWA
4
1久留米大学医学部精神神経科
2小鳥居諫早病院
3一本松病院
4十全病院
1Department of Neuropsychiatry, Kurume University School of Medicine
2Kotorii Isahaya Hospital
3Ipponmatsu Hospital
4Juzen Hospital
キーワード:
Non-24-hr sleep-wake cycle
,
Relative coordinatin
,
Residual effect of 24 hr oscillator
,
Sensitivity to time cues
,
Treatment
Keyword:
Non-24-hr sleep-wake cycle
,
Relative coordinatin
,
Residual effect of 24 hr oscillator
,
Sensitivity to time cues
,
Treatment
pp.1053-1061
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904413
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【抄録】約1年にわたって非24時間睡眠・覚醒リズムを呈した1例の睡眠日誌から睡眠・覚醒行動様式について分析した。その結果,入眠の頻度は22時から4時にかけてもっとも高く,18時から21時にかけては入眠および出眠の頻度も著しく低かった。また,睡眠・覚醒周期は平均25.2時間であったが,夜間に入眠した場合は24時間をわずかに超える程度であり,昼間に入眠した場合は25.2時間より大きく,時にはサーカディアン周期を逸脱した。睡眠・覚醒周期には周期的な変動が存在し,時計時間とに相対的協調が認められた。本例にみられた相対的協調の発現機序について,1日24時間周期の残遺性の生体リズムの影響と同調因子に対する感受性の心理的減弱から推論を試み,治療については,生体リズムの周期を1日24時間に是正,強化するための光療法などの時間生物学的治療と,社会的同調因子に対する感受性を高めるための家族療法などの心理的治療の必要性について論じた。
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