Japanese
English
研究と報告
覚醒剤中毒者9人の30年後
The Clinical States of Nine Patients with Methamphetamine Poisoning after Thirty Years from Onset
立津 政順
1,2
,
花輪 昭太郎
2,3
,
濱元 純一
2,3
Seijun TATETSU
1,2
,
Shotaro HANAWA
2,3
,
Junichi HAMAMOTO
2,3
1熊本大学
2元都立松沢病院
3熊本県立こころの医療センター
1Kumamoto University
3Kumamoto Prefectural Mental Care Center
キーワード:
Methamphetamine
,
Schizophrenic state
,
30-year observation
,
Remarkable disturbance of spontaneity
Keyword:
Methamphetamine
,
Schizophrenic state
,
30-year observation
,
Remarkable disturbance of spontaneity
pp.1035-1043
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904411
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【抄録】1955年7月頃,第一次覚醒剤乱用期が終わると,松沢病院の中毒の新入院と在院の患者が激減した。しかし,分裂病状態の8人と,これと躁うつ病状態の合併の1人は,後30余年も入院している。まず,これらの例の状態の概要を具体的に記した。9例に共通することとして,自発性の障害が目立つ。以上から,分裂病状態は治り難い。本状態の構成症状の無為,無力-弛緩状態なども治り難い。躁うつ病状態,好褥などは治りやすい。30余年後と当初の状態を比較して,改善と不変が各3例,進行が脳外傷の合併の1例,判断困難が2例。脳外傷・ロボトミーなどを受けていない4例では,CT像に,粗大な変化は認められない。中毒精神障害は,30余年経っても,著明なものが続いている。それと分裂病とは,状態だけではなく,経過についてもよく似ている。
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