Japanese
English
短報
精神分裂病患者における自律神経機能—Laser Doppler flowmetryによる定量的分析
Autonomic Nerve Functions in Schizophrenic Patients: quantitative analyses by laser Doppler flowmetry
木村 武実
1
,
向山 恵子
2
,
高松 淳一
1
,
弟子丸 元紀
1
,
有働 信昭
2
,
中村 敬二
2
,
福光 弘明
2
Takemi KIMURA
1
,
Keiko MUKOYAMA
2
,
Junichi TAKAMATSU
1
,
Motonori DESHIMARU
1
,
Nobuaki UDO
2
,
Keiji NAKAMURA
2
,
Hiroaki FUKUMITSU
2
1国立療養所菊池病院臨床研究部
2菊池有働病院
1Division of Clinical Research, National Kikuchi Hospital
2Kikuchi Udo Hospital
キーワード:
Autonomic nerve function
,
Schizophrenia
,
Laser Doppler flowmetry
Keyword:
Autonomic nerve function
,
Schizophrenia
,
Laser Doppler flowmetry
pp.871-873
発行日 1996年8月15日
Published Date 1996/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904158
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生体の特定部位の血流を非侵襲的に測定する方法として,laser Doppler flowmetry(LDFと略す)法がある。深呼吸,感覚的・感情的負荷などに起因する血流量の変化はLDFによってrenexwaveとして感知される3)(図1)。皮下の血流量に影響する血管運動は交感神経系の制御を受けているため4),LDFを測定することにより交感神経機能の評価が可能といわれている3)。
精神病症例では経過中に多様な自律神経症状が観察され,自律神経面における障害が推測される。うつ病では心電図R-R間隔の測定により自律神経機能が定量的に解析されているが2),精神分裂病(分裂病と略す)については自律神経機能を定量的に分析した報告は筆者らの知るかぎりではみられない。そこで本研究では,LDF法により精神分裂病患者における自律神経機能の定量的評価を試みた。
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