Japanese
English
研究と報告
ハロペリドール血中濃度モニタリングの現状と問題点—服薬採血スケジュールと併用薬剤の影響について
The Present Circumstances and the Critical Issues of Therapeutic Drug Monitoring of Haloperidol
染矢 俊幸
1
,
広兼 元太
2
,
尾関 祐二
2
,
野口 俊文
2
,
村下 淳
2
,
塩入 俊樹
2
,
下田 和孝
2
,
高橋 三郎
2
Toshiyuki SOMEYA
1
,
Genta HIROKANE
2
,
Yuji OZEKI
2
,
Toshifumi NOGUCHI
2
,
Jun MURASHITA
2
,
Toshiki SHIOIRI
2
,
Kazutaka SHIMODA
2
,
Saburo TAKAHASHI
2
1滋賀医科大学保健管理センター
2滋賀医科大学精神科
1Health Administration Center, Shiga University of Medical Science
2Department of Psychiatry, Shiga University of Medical Science
キーワード:
Haloperidol
,
Therapeutic drug monitoring
,
EIA method
,
Time of blood sampling
,
Drug-drug interaction
Keyword:
Haloperidol
,
Therapeutic drug monitoring
,
EIA method
,
Time of blood sampling
,
Drug-drug interaction
pp.835-842
発行日 1996年8月15日
Published Date 1996/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904152
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【抄録】ハロペリドール血中濃度モニタリングの現状把握と問題点の整理,併用薬剤のハロペリドール濃度に及ぼす影響について検討を行った。その結果,同一用量でも血中ハロペリドール濃度は6.5〜8.1倍という大きな個体差が認められ,ハロペリドール単剤服川・早朝服薬前採血での個体差(3〜4倍)に比べてばらつきが大きいことが明らかにされた。ハロペリドールを0.2mg/kgBW服用した場合の平均血中濃度は12.7ng/mlで,早朝服薬前採血・クロマトグラフィーによる測定に比べて約1.5〜1.8倍の高値であった。この高値は,採血時闇が朝の服薬後であること,測定方法がEIA法であることで説明された。また約1.5〜1.8倍高い濃度が得られるために,十分量を用いていない段階で誤ってノンレスポンダーと判断される危険があり,注意が必要と思われた。併用薬剤の影響については,カルバマゼピン,フェノバルビタールは血中ハロペリドール濃度を低下させ,パーフェナジン,フルフェナジンは上昇させるという結果が得られた。
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