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English
研究と報告
保健所定期精神保健相談例の分析—受療中なのになぜ保健所に来るのか?
Analysis of Mental Health Consultation at Public Health Centers: why don't they consult their doctors ?
太田 敏男
1
Toshio OTA
1
1埼玉医科大学神経精神科
1Department of Psychiatry, Saitama Medical School
キーワード:
Mental health consultation
,
Public health center
,
Explanation
,
Medical service
,
Community life
Keyword:
Mental health consultation
,
Public health center
,
Explanation
,
Medical service
,
Community life
pp.371-377
発行日 1996年4月15日
Published Date 1996/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904079
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【抄録】精神科医療における保健所の役割の実態と病院医療の問題点を探るため,受療中の精神保健相談例の保健所来所理由を分析した。全330相談例のうち,受療中例は87例(26.3%)であった。来所理由は,相談相手が保健所医師であることが妥当と思われるもの(A群),相談相手が主治医であるほうが妥当と思われるもの(B群),および相談理由が不明確なものや特殊なもの(C群)に大別され,それぞれの例数は36,40,11であった。A群は,おおむね地域における相談機関という保健所の役割にふさわしいものだったが,B群は,病院診療において病気の治療経過や見通しの説明,具体的な対処のしかたの指導,生活面の相談などが不十分であることを示唆するものであった。
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