Japanese
English
短報
CTおよびMRI検査後結実・増悪した空間恐怖の1例
A Case of Agoraphobia Following CT and MRI
三田 達雄
1
,
中井 隆
1
,
村上 直也
2
,
北村 登
2
,
小川 恵
3
Tatsuo MITA
1
,
Takashi NAKAI
1
,
Naoya MURAKAMI
2
,
Noboru KITAMURA
2
,
Satoshi OGAWA
3
1大阪府済生会中津病院精神神経科
2神戸大学医学部精神神経科学教室
3兵庫県立光風病院
1Department of Psychiatry, Saiseikai Nakatsu Hospital, Osaka
2Department of Psychiatry and Neurology, Kobe University, School of Medicine
3Kofu Hospital of Hyogo Prefecture
キーワード:
Agoraphobia
,
CT
,
MRI
,
Anxiety
,
Panic disorder
Keyword:
Agoraphobia
,
CT
,
MRI
,
Anxiety
,
Panic disorder
pp.1006-1008
発行日 1993年9月15日
Published Date 1993/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903522
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MRI検査に伴い被検者はしばしば一過性の不安や恐怖に見舞われる3〜5,11,12)。時には不安や恐怖は恐慌にまで至り,検査を中断せざるをえない場合もある3,5,8,9)。また,検査後に閉所恐怖7)や空間恐怖10)が生じ,長期間持続したとの報告もある。このようにMRI検査の心理的侵襲性が最近注目されているが,被検者をMRI検査と類似の状況におくCT検査の心理的侵襲性については報告がない。ここで提示するのはCTおよびMRI検査が空間恐怖の結実ないし増悪の契機となったと考えられた症例である。この症例の一部はすでに紹介している3)が,本稿では両検査の空間恐怖の結実・増悪の過程への関与を詳しく報告する。また,両検査における空間恐怖的状況を比較したい。
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