Japanese
English
研究と報告
神経症圏に対する集中内観法
Intensive Naikan Method for Neurotic Patients
川原 隆造
1
,
木村 秀子
2
,
長沢 宏
2
Ryuzo KAWAHARA
1
,
Hideko KIMURA
2
,
Hiroshi NAGASAWA
2
1鳥取大学医学部神経精神科
2米子内観研修所
1Department of Neuro-Psychiatry, Faculty of Medicine, Tottori University
2Yonago Naikan Training Center
キーワード:
Naikan therapy
,
Neurosis
,
Therapeutic effects
Keyword:
Naikan therapy
,
Neurosis
,
Therapeutic effects
pp.713-720
発行日 1993年7月15日
Published Date 1993/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903477
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【抄録】 集中内観法(以下,内観療法)の神経症に対する治療効果をみるために,15名の神経症者(男子8名,女子7名)を対象にした。年齢は20〜53歳で,平均年齢は34.5±10.9歳であった。内観療法後の観察期間は2〜19カ月で,平均観察期間は12.6±5.4カ月間であった。内観療法は吉本の原法に従った。結果の概略は以下の通りである。
(1)15名のうち12名(80%)は著明な効果(著効)を示し,そのうちの9名は治療を終結することができた。残りの1名は有効で,2名はやや有効であった。(2)病態レベルが深いと,内観療法による治療効果は期待できなかった。(3)内観の深さと治療効果とが必ずしも並行しない症例があった。(4)内観中の身体症状の軽減ないし消失も治療効果をもたらす大きな要因となった。
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