動き
「アメリカ『精神医学と法』学会第21回総会」に参加して
滝口 直彦
1
1カール・メニンガー精神医学校
pp.782-783
発行日 1991年7月15日
Published Date 1991/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903086
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筆者は,1990年10月25日から28日にかけて,カリフォルニア州サンディエゴにおいて開催された,アメリカ「精神医学と法」学会第21回総会に参加する機会を得た。わが国には民法および刑法の両領域における精神医学の役割を論究するための学会はないので,本学会総会について報告し,印象を述べたい。
本総会は,500名近い参加者を集め,6つの会場に分かれて,それぞれパネルディスカッション,ワークショップ,口演発表,公開講座と多彩なプログラムが行われた。アメリカの学会総会一般について言えることだが,口演発表に比べてパネルディスカッションやワークショップの占める割合が高く,それらがいくつかの会場で同時進行される。そして,いずれの会場においてもフロアから活発な討論がなされる。総会は,会長講演「1990年代の,精神障害を理由として無罪を獲得した人びとの処遇における条件つき釈放:『公正な』治療基準の開発」で幕を開けた。ここで個々の発表について,1つ1つ取り上げる余裕はないので,主だった演題を紹介するにとどめる。
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