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短報
ステロイド治療中のSLEの1患者におけるてんかん発作,脳波異常,血清補体価の変遷
Changing Patterns of Epileptic Seizures, EEG Paroxysms, and Serum Complement Titers in a Case of SLE under Steroid Treatment
本田 秀夫
1
,
丹羽 真一
2
,
鈴木 修二
3
Hideo Honda
1
,
Shin-ichi Niwa
2
,
Shuji Suzuki
3
1国立精神・神経センター武蔵病院
2東京大学医学部精神医学教室
3東京大学医学部附属病院物療内科
1National Center Hospital for Mental, Nervous, and Muscular Disorders, National Center of Neurology and Psychiatry
2Department of Neuropsychiatry, Faculty of Medicine, University of Tokyo
3Department of Medicine and Physical Therapy, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.761-764
発行日 1991年7月15日
Published Date 1991/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903083
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全身性エリテマトーデス(SLE)は,多臓器を障害して多彩な臨床症状を示す代表的な自己免疫疾患で,その経過中にしばしば精神神経症状を示すことが知られている。なかでもてんかん発作はSLEの初期〜後期にわたって高率に出現し2,5,11〜14),発作の頻度がSLEの活動性の亢進と関係しているという指摘もある5)。一方,血清補体価,特にCH50値はSLEの活動性を比較的よく反映しており,治療効果の指標としても有用である。しかし,これまでのところ,てんかん発作,脳波所見とCH50値の関連を縦断的に検討した報告は少ないようである10)。今回我々は,ステロイド治療中のSLEの経過の中でてんかん発作,脳波所見の変動と,CH50値を継続的に観察・測定しえた症例を経験したので,これらの関連および発作型分類を検討し報告する。
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