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季節性うつ病—季節性感情障害
高橋 清久
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1国立精神・神経センター神経研究所疾病研究第3部
pp.1064
発行日 1989年11月1日
Published Date 1989/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922398
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昔から季節の変わり目,あるいは木の芽時には精神病が起こりやすいと言われ,精神病の発症が季節と関係していることが経験的に知られていた.事実,医学の祖と呼ばれるヒポクラテスの時代から,これまで多くの研究者が精神病とその発病時期との関係を調べている.
1984年,アメリカ国立精神衛生院のローゼンタール博士らは,14年以上の長期にわたって,毎年秋から冬にうつ状態を,春から夏にかけて軽いそう状態を示す患者を経験したことから,下記のような一定の診断基準を設けて,症状に季節性を示す患者を調査し,いくつかの特徴を示す患者群を同定し,これに季節性感情障害(季節性うつ病〉と名付けた.
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