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特集 精神科領域におけるレセプター機能の研究の進歩
うつ病とセロトニン1Aレセプター—抗うつ薬の作用とコルチコステロン反応を中心に
Depression and Serotonin 1A Receptor: Effect of antidepressants and corticosterone response
穐吉 條太郎
1
,
土山 幸之助
1
,
山田 健児
1
,
小野 妙子
1
,
山内 千代
1
,
大庭 明子
1
,
山田 久美子
1
,
児島 克博
1
,
佐々木 一郎
1
,
中村 誠
1
,
青木 裕子
1
,
永山 治男
1
Jotaro Akiyoshi
1
,
Kounosuke Tsuchiyama
1
,
Kenji Yamada
1
,
Taeko Ono
1
,
Chiyo Yamauchi
1
,
Akiko Oba
1
,
Kumiko Yamada
1
,
Katsuhiro Kojima
1
,
Ichiro Sasaki
1
,
Makoto Nakamura
1
,
Yuko Aoki
1
,
Haruo Nagayama
1
1大分医科大学精神神経科
1Department of Neuropsychiatry, Medical College of Oita
pp.147-153
発行日 1991年2月15日
Published Date 1991/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902997
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■はじめに
うつ病の病態生理においてセロトニンニューロンの機能異常の存在とその重要性を示唆する基礎的,臨床的所見が集積されつつある2)。これに基づき抗うつ薬の作用メカニズムにおいても,セロトニン神経機能への作用の重要性を主張する仮説が提唱されている29)。この分野におけるここ数年の進歩は,セロトニン機能の様々な側面に対して特異的な作用をもつ薬剤の開発によるところが大きい。これらの薬剤の出現はうつ病の治療および研究の範囲を拡大させた。本稿においてはその中でもセロトニンレセプターのサブタイプの1つであるセロトニン(5-HT)1Aレセプターと抗うつ効果との関連を中心に我々の研究およびその関連研究について述べたい。
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