Japanese
English
研究と報告
周期性緊張病の13年間の経過について—症例報告
Case Report on a Periodic Catatonia Followed-up for Thirteen Years
菅野 智行
1
,
熊代 永
1
,
中西 重雄
2
Tomoyuki Kanno
1
,
Hisashi Kumashiro
1
,
Shigeo Nakanishi
2
1福島県立医科大学神経精神医学教室
2宮崎神経科嵯峨病院
1Department of Neuropsychiatry Fukushima Medical College
2Miyazaki Shinkeika Saga Hospital
キーワード:
Periodic catatonia
,
Thyroid hormone
,
Long-term process
Keyword:
Periodic catatonia
,
Thyroid hormone
,
Long-term process
pp.1201-1206
発行日 1990年11月15日
Published Date 1990/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902944
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抄録 発病より約13年間にわたって経過を追えた周期性緊張病の1例を報告した。
症例は,18歳時より著明な精神運動興奮が規則的な周期をもって繰り返すようになった。これらの周期性発病には抗精神病薬は無効であり,乾燥甲状腺末が著効を示した。以後約10年間,乾燥甲状腺末を規則的に服用し,病相の出現は全く認められなかった。しかし,28歳時に服用が不規則になったところ,18歳時と同様な精神運動興奮が再燃した。今回も甲状腺ホルモン剤(Levothyroxine)の規則的な服用によって病勢は消退し,現在(31歳)に至るまで病相の出現はみられていない。
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