Japanese
English
シンポジウム ライフサイクルと睡眠障害
壮年期・老年期の睡眠障害
Sleep Disturbances in Middle Aged and Elderly People
清水 徹男
1
Tetsuo SHIMIZU
1
1秋田大学医学部精神科学教室
1Department of Neuropsychiatry, Akita University School of Medicine
キーワード:
Sleep
,
Sleep apnea syndrome
,
Periodic limb movement disorder
,
Elderly
Keyword:
Sleep
,
Sleep apnea syndrome
,
Periodic limb movement disorder
,
Elderly
pp.1333-1340
発行日 2000年12月15日
Published Date 2000/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902343
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はじめに
成人にみられる内因性睡眠障害の代表的なものとして,睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome;SASと略す)と,むずむず脚症候群(restless legs syndrome;RLSと略す),および,RLSと合併することが多い周期性四肢運動障害(periodic limb movement disorder;PLMDと略す)が挙げられる。これらの病態は,昼間の眠気,過眠と夜間の睡眠障害をもたらす原因として重要なものである。ところが,高齢者ではこれらの病態が著しく高い頻度でみられ,かつ,それらの病態が何らの自覚症状とも関連しないという不思議な現象がみられる。また,夢の表出として異常行動を発現させる病態,すなわち,REM睡眠行動障害(REM sleep behavior disorder;RBDと略す)がしばしばみられるようになる。このように,加齢は睡眠構築に大きな変化をもたらすばかりではなく,さまざまな睡眠障害の頻度にも大きな影響を与えるものである。ここでは各病態について解説し,次いで,高齢者におけるそれらの病態について壮年期のそれと比較して解説を加えることとする。
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