特集 精神医学と睡眠学の接点
睡眠時無呼吸症候群とうつ病の重複への気付きと対応
小鳥居 望
1
,
土生川 光成
1
,
内村 直尚
1
Nozomu KOTORII
1
,
Mitsunari HABUKAWA
1
,
Naohisa UCHIMURA
1
1久留米大学医学部神経精神医学講座
1Department of Neuropsychiatry,Kurume University School of Medicine,Kurume Japan
キーワード:
Sleep apnea syndrome
,
Depression
,
Continuous positive airway pressure
Keyword:
Sleep apnea syndrome
,
Depression
,
Continuous positive airway pressure
pp.521-527
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205399
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はじめに
睡眠障害と気分障害は密接な関わりを持つ。とりわけうつ病と不眠の関連性についてはよく知られるようになったが,睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome;SAS)とうつ病との関連性については精神科一般の臨床医には馴染みの薄い話題かもしれない。SASは岡田ら14)が世界に先駆けて1975年にその存在を国内で報告し,その翌年にGuilleminaultらによって英文誌に発表され5),それ以来,幅広い分野で研究が展開されてきた。うつ病との関連も高頻度で検討されてきたテーマの一つである。本稿ではうつ病とSASの関連性に関する知見を概説し,併存例への対処法について言及する。
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