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Seishin Igaku Volume 66, Issue 9 （September 2024）

精神医学 66巻9号（2024年9月発行）

Japanese English

特集 —身体疾患の患者・家族のこころを支える—コンサルテーション・リエゾン精神医学

腎疾患における精神医学—サイコネフロロジー The Consultation-Liaison Psychiatry in Chronic Kidney Disease : Psychonephrology 桂川修一 ¹ Shuichi Katsuragawa ¹ ¹東邦大学医療センター佐倉病院メンタルヘルスクリニック ¹Department of psychiatry, Toho University Sakura Medical Center, Chiba, Japan キーワード：慢性腎臓病 , chronic kidney disease , 人工透析 , dialysis , 認知症 , dementia , 睡眠障害 , sleep disorder , サイコネフロロジー , psychonephrology Keyword: 慢性腎臓病 , chronic kidney disease , 人工透析 , dialysis , 認知症 , dementia , 睡眠障害 , sleep disorder , サイコネフロロジー , psychonephrology pp.1137-1143

発行日 2024年9月15日 Published Date 2024/9/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207371

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抄録

　医療の進歩とともに，慢性腎臓病および末期腎不全の患者に対して血液透析や腎移植といった代替療法が提供され，予後が大きく改善している。一方で，現在人口の高齢化が進行するわが国では透析患者数が年々増加しており，神経認知機能低下やフレイルなどによる自立度の低下と介護度の上昇が家庭と医療施設で問題化している。透析患者において慢性腎臓病に合併する種々の身体疾患に加えて，透析導入，維持期，透析の長期化によりうつ病や睡眠障害といった精神疾患の併存が認められている。透析による心理社会的ストレスの影響を検討し，終末期にとどまらない緩和ケアの必要性とサイコネフロロジーの新たな課題について考察した。