Japanese
English
特集 学校で精神疾患を「自分のこと」として教育する
教師と精神科医で創る「心の授業」—教育医療連携による児童生徒のメンタルヘルス支援の実践報告
“Lessons on the Subject of the Mind” Created by Teachers and Psychiatrists: Trial of Educational-Medical Cooperation
藤平 和吉
1
,
福田 正人
1
Kazuyoshi Fujihira
1
,
Masato Fukuda
1
1群馬大学大学院医学系研究科神経精神医学教室
1Department of Psychiatry and Neuroscience, Gunma University Graduate School of Medicine, Gunma, Japan
キーワード:
教師
,
school teacher
,
精神科医
,
psychiatrist
,
連携
,
cooperation
,
支援
,
support
Keyword:
教師
,
school teacher
,
精神科医
,
psychiatrist
,
連携
,
cooperation
,
支援
,
support
pp.1275-1283
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206742
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抄録 教師と精神科医の連携による「子どもたちのメンタルヘルス支援」の実践活動を報告する。教師の問題意識に精神科医が応じる形で連携が始まり,精神心理学的知見の共有が学校教育現場に波及した。精神心理学な理解の向上と事例対応能力の向上は,教師のメンタルヘルス支援にも寄与し,医療機関の受診トリアージにも好影響を与えた。教師と精神科医が協同して創る「心を題材にした授業」の取り組みは,精神科の日常診療のエッセンスを学校教育に応用した「教科書の教育のその先」を見据えた実験的な試みで,児童生徒のさまざまな気づきを促した。教育医療連携で果たすべき精神科医の役割は,学校からの期待に「どう応じるか」であり,児童生徒と学校教職員の「自己存在」への支援が重要と考えられた。
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