Japanese
English
特集 ジェンダーをめぐる諸課題を理解する
精神医学・医療における「性の問題」—「ジェンダー」と「ダイバーシティ」,そして差別・偏見
Psychiatry and Sexual Matter:Gender, Diversity, and Discrimination/Prejudice
山内 俊雄
1
Toshio Yamauchi
1
1埼玉医科大学
1Saitama Medical University, Saitama, Japan
キーワード:
性
,
sex
,
同性愛
,
homosexual
,
性同一性障害
,
gender identity disorder
,
ジェンダー
,
gender
,
多様性
,
diversity
Keyword:
性
,
sex
,
同性愛
,
homosexual
,
性同一性障害
,
gender identity disorder
,
ジェンダー
,
gender
,
多様性
,
diversity
pp.1165-1172
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206725
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抄録 精神医学は「性の問題」に不慣れであった。長い間,性対象や性行為のあり方について,あるべき姿を想定して正常か異常かを判断し,異常の原因を“精神病質あるいは精神病質人格”として捉えてきた。このような流れにインパクトを与えたのが「同性愛」であり,「性同一性障害」であった。そこから“ジェンダー”という視点が生まれ,“性のあり方の多様性”という発想へと発展したといえよう。
そのような一連の流れの中で,精神医学もまた,“ダイバーシティ”という捉え方にどう向き合うかという課題に直面しており,このような問題を正しく受け止め対処することは,長い間,誤解と偏見に悩まされてきた精神を病む人たちにどう向き合うかという課題にも通じるものがあろう。
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