Japanese
English
特集 「実感と納得」に向けた病気と治療の伝え方
コンサルテーションリエゾンおよびサイコオンコロジー
Medical Communication Regarding Illness and Treatment in Consultation-liaison Psychiatry and Psycho-oncology
明智 龍男
1
Tatsuo Akechi
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科 精神・認知・行動医学
1Department of Psychiatry and Cognitive-behavioral Medicine, Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences, Nagoya, Japan
キーワード:
コミュニケーション
,
communication
,
インフォームド・コンセント
,
informed consent
,
コンサルテーションリエゾン
,
consultation-liaison psychiatry
,
サイコオンコロジー
,
psycho-oncology
Keyword:
コミュニケーション
,
communication
,
インフォームド・コンセント
,
informed consent
,
コンサルテーションリエゾン
,
consultation-liaison psychiatry
,
サイコオンコロジー
,
psycho-oncology
pp.1713-1719
発行日 2021年11月15日
Published Date 2021/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206497
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抄録 がん患者の精神疾患としては適応障害とうつ病の頻度が高い。これらの状態を疑われて紹介された場合には,担がん状態を念頭に置いた配慮が求められる。多くの患者はがんという診断やつらい治療に圧倒されるという現実的な困難の中で不安や抑うつを経験しているため,優先順位としては,精神科的な治療に比べて,よりよいがん治療を受けることが優先される。この点に留意しておくことが重要であり,また同時に軽度のものも含めて否認という心理的防衛機制を示していることが多いことを知っておきたい。加えて,患者サイドにもさまざまな誤解や懸念そして知識不足があるため,説明に際しては,これらに十分配慮する必要がある。本稿では,がん医療,サイコオンコロジー,緩和医療のセッティングにおいて,適応障害やうつ病を合併した入院患者が精神科や緩和ケアチームに紹介された際の説明に関しての留意点を中心に概説した。
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