Perampanel投与後に精神症状を認めた知的障害を合併するてんかん患者の検討

Psychiatric Side Effects of Perampanel in Patients with Intellectual Disability and Epilepsy

抄録　ペランパネル(perampanel：PER)は，シナプス後膜のAMPA受容体に作用する新規の抗てんかん薬であり，日本国内の使用実績の報告は少ない。当院にてPERを使用した78名の患者のうち，PER投与後に精神症状を経験したのは5例であり，いずれも知的障害が併存する患者であった。知的障害の存在，元来の気質，CYP3A4を誘導する併用薬の中止などが精神症状の出現に関与する可能性と，また知的障害の重症度により，精神症状発現の忍容性と表出される症状が異なる可能性を考えた。今後さらなる症例の蓄積が待たれる。