Japanese
English
短報
Aripiprazoleにより著明な体重増加を来した統合失調症の1例
A Case of Schizophrenia Observed Rapid Weight Gain with Aripiprazole
岡 松彦
1
,
大宮 友貴
1,2
,
橋本 直樹
1
,
久住 一郎
1
Matsuhiko OKA
1
,
Yuki OMIYA
1,2
,
Naoki HASHIMOTO
1
,
Ichiro KUSUMI
1
1北海道大学大学院医学研究院神経病態学分野精神医学教室
2滝川中央病院
1Department of Psychiatry, Hokkaido University Graduate School of Medicine, Sapporo, Japan
2Takikawa Central Hospital
キーワード:
Schizophrenia
,
Early and rapid weight gain
,
Aripiprazole
Keyword:
Schizophrenia
,
Early and rapid weight gain
,
Aripiprazole
pp.937-941
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205468
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抄録
抗精神病薬に多い副作用の一つとして体重増加があるが,aripiprazole(APZ)は体重増加を来しにくいとされている。症例は25歳男性,統合失調症。22歳時に幻覚妄想状態で発症し,25歳時に入院。入院後blonanserinやhaloperidol(HPD)で加療されたが,症状改善に乏しく,APZへ切り替えて退院となった。一方,APZへ変更後は食餌療法や運動療法の導入にもかかわらず4週で約7kg,半年で約15kg,1年半で約30kgの著明な体重増加を来した。後に主剤をAPZからHPDへ戻したが,減量は困難であった。急速な体重増加の事前の予測は困難であり,また後に減量が困難となり得ることから,体重増加を認めた際には薬剤の切り替えを検討すべきであると考えられた。
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