Japanese
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特集 サーカディアンリズム—基礎から臨床へ
視交叉上核神経の神経伝達機構
Physiological and Pharmacological Studies of the Neural Transmission in Rodent Suprachiasmatic nucleus
柴田 重信
1
,
植木 昭和
1
Shigenobu Shibata
1
,
Showa Ueki
1
1九州大学薬学部薬理学教室
1Department of Pharmacology, Faculty of Pharmaceutical Sciences, Kyushu University
pp.15-23
発行日 1989年1月15日
Published Date 1989/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204642
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I.はじめに
近年,動物の日周リズム(サーカディアンリズム)の発生源すなわち体内時計の局在場所を探す研究が進められてきた。視床下部の前方に位置する視交叉上核(suprachiasmatic nucleus:SCN)の電気刺激や破壊さらにこの神経核への薬物の微量注入実験からSCNは動物の種々の行動やホルモン分泌などのサーカディアンリズムの発生源として非常に重要な脳部位であると考えられている(総説13,14,17,38)。そこでSCNに体内時計がある証拠を著者の研究結果も含めて示すとともに,この体内時計に係わっているであろうSCN神経の伝達機構について述べる。
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